中小企業向け総貸出、過去最高 今年3月期、計106銀行調査

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東京商工リサーチは「国内106銀行の中小企業等・地方公共団体向け貸出金残高調査」結果を発表した。それによると、2024年3月期の中小企業向け貸出は前年同期比4.0%増の374兆1134億円で、過去最高を記録した。一方、地方公共団体向け貸出は同0.6%減の39兆1401億円にとどまった。前年を下回るのは、10年以降で初めて。

銀行貸出は大手行が前年同期比5.0%増、地方銀行が同3.3%増、第二地銀が同2.5%増と全業態で増えた。ただ、中小企業向け貸出は総貸出金残高の67.81%にとどまり、3月期では10年以降で最低水準だった。また、地方公共団体向けは7.09%で、2年ぶりに前年同期を下回った。総貸出に占める中小企業向け貸出比率は、佐賀共栄銀行が95.43%で、調査を開始した10年以降、初めてトップになった。以下、神奈川銀行95.11%、スルガ銀行93.98%、南日本銀行93.68%、静岡中央銀行92.18%と第二地銀が多い。最低は東邦銀行の49.89%で唯一、50%を下回った。中小企業向け貸出比率の上昇は、大手行7行では2行にとどまった。一方、地方銀行は62行のうち37行、第二地銀が37行のうち22行と半数を超えた。

■参考:東商工リサーチ|2024年3月期「中小企業等向け貸出」 過去最高の374兆円、貸出比率 佐賀共栄銀行が95.43%でトップ|

https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1199010_1527.html